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【おすすめ】想田和弘監督が選ぶ!『オールタイム・ベスト』10作品

想田和弘監督が選んだ10作品
【“Sight&Sound”誌/2012年】

映画監督の想田和弘という男

*代表作

①『アトミック・カフェ』
“Atomic Café”(1982/米)

ドキュメンタリー映画のアトミック・カフェという映画

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監督:ジェーン・ローダー他

米ソの原爆製造競争が激しかった当時にアメリカ政府が国民を安心させるために原爆がいかに安全であるかをまじめに説いた原爆PR用フィルムを製作しており、この映画は政府や軍部が国民に歴史上に残る嘘をついたことを実証するものであったが、本作はこれをさらに編集し、ニュース映画や政府所有のフィルム、ラジオ音声などにより構成し、一切のナレーションは排されドキュメンタリーの要素を持つシニカルなパロディー映画にした。

②『クローズ・アップ』
“Close-Up”(1990/宜)

アッバス・キアロスタミ監督のクローズ・アップという映画

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監督:アッバス・キアロスタミ

ある貧しい青年が映画製作者のモフセン・マフマルバフの名を騙ったとして詐欺罪に問われたという実際の事件を、裁判などのドキュメンタリー映像と劇的再現で構成したセミ・ドキュメンタリー。

③『大いなる幻影』
“La Grande Illusion”(1937/仏)

ジャン・ルノワール監督の大いなる幻影という映画

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監督:ジャン・ルノワール

🏆受賞歴

ヴェネツィア国際映画祭:芸術映画賞

第一次世界大戦のフランスとドイツの戦いを背景に、ドイツ軍の捕虜になったフランス人の収容所生活と階級意識、彼らとドイツ人将校との国境を超える友情を描いて、鋭く人道主義的立場から戦争を批判した反戦映画。

④『人間の條件 第一部』
“The Human Condition Ⅰ”(1959/日)

小林正樹監督の人間の條件という映画

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🏆受賞歴

1960年ヴェネチア国際映画祭

サン・ジョルジョ賞/イタリア批評家賞(コンペティション)

監督:小林正樹

主人公の梶を通して戦争における人間性を、空前のベストセラーとなった五味川純平の同名小説を全6部で描ききった作品。

当時の多くのスター俳優や女優をキャスティングした大作であり、全6部の総上映時間は、9時間31分に及ぶ。

⑤『生きる』
“Ikiru”(1952/日)

黒澤明監督の生きるという映画

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監督:黒澤明

🏆受賞歴

第04回ベルリン国際映画祭:市政府特別賞

癌で余命幾ばくもないと知った初老の男性が、これまでの無意味な人生を悔い、最後に市民のための小公園を建設しようと奔走する姿を描いた黒澤明監督によるヒューマンドラマの傑作。責任を回避し、事なかれを良しとする官僚主義への批判や人生の価値に対する哲学がストレートに表現されている。

⑥『モダン・タイムス』
“Modern Times”(1936/米)

チャーリー・チャップリン監督のモダン・タイムスという映画

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監督:チャーリー・チャップリン

資本主義社会や機械文明を痛烈に風刺した作品で、労働者の個人の尊厳が失われ、機械の一部分のようになっている世の中を笑いで表現している。チャーリー・チャップリン自ら脚本を書き監督制作したもので、作曲も自らしている。カメラは専属のローランド・トセローと「偽者紳士」のアイラ・モーガンが協力、チャーリー・チャップリンは物言わず、歌を歌うのみで、他の台詞も音響効果的に使われる。

⑦『臨死』
“Near Death”(1989/米)

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監督:フレデリック・ワイズマン

アメリカのボストンにあるベス・イスラエル病院で末期医療の現場にいる医師、看護士、患者、そして患者の家族を捉えた6時間に及ぶドキュメンタリー作品。

生命維持装置を使った医療を巡り、患者と医師が直面する問題に多角的に迫っていく。 

⑧『シークレット・サンシャイン』
“Secret Sunshine”(2007/韓)

イ・チャンドン監督のシークレット・サンシャインという映画

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監督:イ・チャンドン

🏆受賞歴

2007年カンヌ国際映画祭:女優賞

夫を亡くし幼い息子を殺害され理不尽な運命に打ちのめされた女の魂の救済を描くドラマ。

⑨『道』
“La Strada”(1954/伊)

フェデリコ・フェリーニ監督の道という映画

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監督:フェデリコ・フェリーニ

🏆受賞歴

第29回アカデミー賞:外国語映画賞
第15回ベネチア国際映画祭:サン・マルコ銀獅子賞

旅回りの道化師と一人の女をめぐっての人生の哀歓を描き、野蛮な男がわずかに残っていた人間性を取り戻すまでを描いたフェリーニの名作。

主演は「ノートルダムのせむし男」のアンソニー・クイン、フェリーニ監督夫人のジュリエッタ・マシーナ、「白鯨」のリチャード・ベイスハート、「ファビオラ」のアルド・シルヴァーニが脇を固める。

⑩『東京物語』
“Tokyo Story”(1953/日)

小津安二郎監督の東京物語という映画

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監督:小津安二郎

上京した年老いた両親とその家族たちの姿を通して、家族の絆、夫婦と子供、老いと死、人間の一生、戦後変わりつつある家族の関係というテーマを冷徹な視線で描き人間の生と死までをも見つめた深淵なドラマ。